FASHION / TREND & STORY

個性を貫く人と仕事がしたい──チャペル・ローンを虜にした新生スタイリスト、ジェネシス・ウェブ【ファッション・ムーブメントを生み出す女性たち vol.2】

今、ファッションのムーブメントを牽引するのは、ガールパワー。アーティスト×スタイリスト×若手デザイナーという、才能と才能が出会って生まれるファッションを通した自己表現と、それをクリエイトする女性たちの関係とは?vol.2では、グラミー賞で話題をさらった歌姫、チャペル・ローンご指名のスタイリスト、ジェネシス・ウェブにインタビュー。

女性同士だとより創作的になれることが多い──Genesis Webb(スタイリスト、ディレクター)

ジェネシス・ウェブ(左)とチャペル・ローン

2024 VMAsで移動中に衣装を直すジェネシス(左)とチャペル。

雑誌の撮影の合間のワンシーン。プラットフォームのシューズを履いたチャペルを支えるジェネシス。

米・オクラホマ州出身。現在27歳のジェネシス・ウェブ は、2021年にパンデミックの影響で手がけていたジュエリ ーブランドを閉じ、LAに拠点を移した。「手もとにあったのは2万ドルの借金だけ。その瞬間、スタイリストになろうと決意しました。インスタグラムを通じてアシスタントを探していたスタイリストのデイヴィー・サットンと出会い、その1週間後にはデイヴィーの推薦により、ニコラ・フォルミケッティのアシスタントとしてレディー・ガガの撮影現場に立ち会っていました」。

最優秀新人賞を獲得したグラミー賞2025には、ジャンポール・ゴルチエの衣装で臨んだ。

その後、独立。「チャペル・ローンとは、ニコラのアシスタントとして参加していたVマガジンの撮影で出会いました。彼女はその場で私を雇ってくれて、「Red Wine Supernova」の撮影や、「The Midwest Princess Tour」などのスタイリングを手がけました。以降ずっと一緒に仕事をしています。私はレディー・ガガなど世間の風潮と同調しないアーティストを見て育ったので、チャペルのように人と違うと言われながらも、個性を貫く人と仕事ができることはとても大切なんです」。

スタイリングについては個人的な意見として、「男性スタイリストは、女性アーティストを性的にセクシーという観点でスタイリングしがちなように感じます」。 それは美点でもあるけれど、「女性スタイリストは女性アーティストといると、より大胆でパワフルに、そしてクリエイティブになれる気がしているんです」と語ってくれた。

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