ニューヨークのメトロポリタン美術館で5月の第一月曜日に開催されるメットガラ(MET GALA)。“ファッション界のアカデミー賞”とも呼ばれるが、2024年は『Sleeping Beauties: Reawakening Fashion(眠れる美:ファッションの目覚め)』と題された春の特別展を祝う。例年通り、メトロポリタン美術館の有名な階段はレッドカーペットとなり、ドレスアップしたセレブたちの競演は見逃せないスタイルのスペクタクルとなるだろう。
そんな一夜限りのイベントでは、バッド・バニー、クリス・ヘムズワース、ジェニファー・ロペス、ゼンデイヤ、そしてアナ・ウィンターが共同ホストを、ロエベ(LOEWE)のクリエイティブ・ディレクター、ジョナサン・アンダーソンとTikTokのCEO、シュウ・チュウが名誉ホストを務める。ラッパーのバッド・バニーは3年目の出席となり、クリス・ヘムズワースは初参加だが、これまで13回出席しているジェニファー・ロペスは、ステートメントルックを披露する術をマスターしている。また最年少ながら5回の参加歴を誇るゼンデイヤも、レッドカーペットで常に注目を集めてきた。
4人が何を着用するかは当日、実際に会場へ足を運ばないとわからないが、期待させるヒントがある。それは発表されたばかりのドレスコード「The Garden of Time(時間の庭)」だ。前述の展覧会テーマ『Sleeping Beauties: Reawakening Fashion(眠れる美への追憶──ファッションがふたたび目覚めるとき)』も考慮すべきだろう。特別展では、これまでほとんど表に出ることのなかった衣服も含め、コスチューム・インスティチュートのパーマネント・コレクションから約250点が披露される。またAIやCGIなどの要素を駆使して、陸・海・空をテーマにまったく新しい方法で展示されるという。
「これは自然とファッションが紡ぐ、感情の詩へのトリビュートです」と首席キュレーターのアンドリュー・ボルトンは語る。「今回の展覧会が、私たちの中にあるこのファッションを感覚的に味わう力を呼び起こしてくれることを願っています」
Text: Christian Allaire
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