リドリー・スコット監督の最新作『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』で、主人公ルシウスを演じるポール・メスカル。地元アイルランドを舞台にしたドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクを果たし、『aftersun/アフターサン』(2022)でアカデミー賞主演男優賞に初ノミネートされた彼にとって、本作は初の超大作だ。撮影初日は極度の緊張でガチガチになってしまったと10月のスクリーニングイベントで明かしていた。
そんな彼は自分の鼻にコンプレックスを持っていたそうだが、今作ではプラスに働いたという。「僕の鼻はローマ風なんです。だから今回の作品には役立ちました。中学生の頃は大嫌いで、人からもからかわれていました。でも、リドリー・スコットが『グラディエーターII』の役者を必要としていた際には、すごく役立ちました」と『ヴァニティフェア』のインタビューで明かした。
オスカー受賞作『グラディエーター』(2000)から、24年の時を経て公開された続編でポールが演じるのは、前作にも登場したマルクス・アウレリウス帝の娘、ルキラ(コニー・ニールセン)の息子ルシウス。ローマ社会の腐敗を懸念するルキアによって、幼い頃にアフリカ北岸に送られていたが、将軍アカシウス(ペドロ・パスカル)率いるローマ帝国軍の侵攻により、愛する妻を殺されて自由を奪われてしまう。復讐を誓った彼は、グラディエーター(剣闘士)としてコロセウム(円形闘技場)に駆り出される。
早くもアカデミー賞ノミネートを有力視されているが、彼とコロセウムで剣を交えたペドロ・パスカルは、ポールをこう評している。「残酷な話だ。私は、彼を煉瓦塀ポールと呼んでいる。すごく強いから、再び対戦するくらいなら、ビルから投げ出された方がマシだとすら思ってる。あんなに鍛えていて、才能があり、しかもずっと若い俳優と対峙するなんて……この貧弱な身体を投げ出したのは、天才的なリドリーとポールと仕事がしたいがためだけだった」
Text: Tae Terai
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