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カール・ラガーフェルドが遺した傑作が一堂に集結! シャネルのオートクチュール・ウエディングドレス集

偉大なるデザイナー、カール・ラガーフェルドがデザインしたシャネルCHANELのオートクチュール・ウエディングドレスを総まとめ。ファッション史に永遠に刻まれるであろう、傑作の数々を振り返って。
Photo: Victor VIRGILE/Getty Images

カール・ラガーフェルドという偉大なデザイナーを一言で言い表すことは不可能だ。デザイナー、写真家、作家、そして象徴主義者として知られる彼は、ファッションを愛する人に限らず、見るものすべての心を捉えることができる類い稀な才能を持った人物だった。シャネルCHANEL在籍期間中には、「ミノディエール」バッグやボーターハットなどのシグネチャーピースを通じて確かな足跡を残したが、おそらく彼が手がけたブライダルドレスほど歴史に刻まれるものはないだろう。

カールは長年にわたり、ショーをブライダルルックで締めくくるという演出を通じて、ジェンダーアイデンティティ、ショーマンシップ、そして何よりも純粋な“美”を表現してきた。何メートルにも続くトレーン、シャープなパンツスーツ、緻密なレースのアップリケ、ブライダルウェアの伝統を覆すモードなミニドレスなど、ここではラガーフェルドによる最もアイコニックなウエディングルックを紹介しよう。

1984年

1984年春夏オートクチュールコレクションより。イネス・ド・ラ・フレサンジュ。

Photo: Fairchild Archive / WWD / Penske Media via Getty Images
Photo: Fairchild Archive / WWD / Penske Media via Getty Images

1985年

1985年秋冬オートクチュールコレクションより。

Photo: Michel Maurou / WWD / Penske Media via Getty Images

1986年

1986年秋冬オートクチュールコレクションより。シャネルでの最初のミューズ、イネス・ド・ラ・フレサンジュとともに。

Photo: Bertrand Rindoff Petroff / Getty Images

1986年秋冬オートクチュールコレクションより。ハイカラーのドレスにリボンで縁取られたヴェールを添えて。

Photo: Getty Images

1987年

1987年春夏オートクチュールコレクションより。何層にも重ねたピラミッド型のパニエが印象的。

Photo: Pierre Vauthey / Sygma / Sygma via Getty Images

1987年秋冬オートクチュールコレクションより。ボディラインを引き立てつつ、立体感のディテールでユニークなシルエットを描いた。

Photo: Daniel Simon / Gamma-Rapho via Getty Images

1989年

1989年春夏オートクチュールコレクションより。イネス・ド・ラ・フレサンジュがマーメイドのような花嫁に変身。

Photo: Victor Virgile / Gamma-Rapho via Getty Images

1991年

1991年春夏オートクチュールコレクションより。繊細なパールで飾られた一着をクラウディア・シファーが着こなした。

Photo: Bertrand Rindoff Petroff / Getty Images

1991年秋冬オートクチュールコレクションより。中世を想起させるブライダルスタイル。

Photo: Bertrand Rindoff Petroff / Getty Images

1992年

1992年秋冬オートクチュールコレクションより。

Photo: Bertrand Rindoff Petroff / Getty Images

1993年

1993年春夏オートクチュールコレクションより。フローラルアップリケをあしらったドレスとヴェール。

Photo: Condé Nast Archive

1993年春夏オートクチュールコレクションより。モデルはクラウディア・シファー。

Photo: Condé Nast Archive

1994年

1994年春夏オートクチュールコレクションより。

Photo: Daniel Simon / Gamma-Rapho via Getty Images

1994年秋冬オートクチュールコレクションより。ビーズ装飾を施したジャンプスーツ。

Photo: Guy Marineau / Condé Nast Archive

1995年

1995年秋冬オートクチュールコレクションより。ナジャ・アウアマン。

Photo: Guy Marineau / Condé Nast Archive

1995年秋冬オートクチュールコレクションより。クラウディア・シファー。

Photo: Images Press / Getty Images

1995年秋冬オートクチュールコレクションより。シャローム・ハーロウ。

Photo: Guy Marineau / Condé Nast Archive

1996年

1996年春夏オートクチュールコレクションより。クラウディア・シファー。

Photo: Pierre Verdy / AFP via Getty Images

1996年秋冬オートクチュールコレクションより。ギネヴィア・ヴァン・シーヌス。

Photo: Condé Nast Archive

1997年

1997年春夏オートクチュールコレクションより。カメリアの花をカットアウトしたエアリーなドレス。

Photo: Condé Nast Archive

1997年秋冬オートクチュールコレクションより。エスター・デ・ヨングはスカンジナビアのおとぎ話の花嫁に扮して。

Photo: Condé Nast Archive

1998年

1998年春夏オートクチュールコレクションより。カレン・エルソン。

Photo: Guy Marineau / Condé Nast Archive

1998年秋冬オートクチュールコレクションより。サテンのパンツスーツに身を包んだエリン・オコナー。

Photo: Daniel Simon / Gamma-Rapho via Getty Images

1999年

1999年春夏オートクチュールコレクションより。キルスティン・オーウェン。

Photo: Condé Nast Archive

1999年秋冬オートクチュールコレクションより。デヴォン青木。

Photo: Condé Nast Archive

2000年

2000年春夏オートクチュールコレクションより。柔らかなピンクのドレスにクリアブーツを合わせて。

Photo: Condé Nast Archive

2001年

2001年春夏オートクチュールコレクションより。チュールとシルクのティアードにリボンを添えて。

Photo: Condé Nast Archive

2001年秋冬オートクチュールコレクションより。ジャケッタ・ウィーラーはゴールドの煌めく装飾でゴージャスに。

Photo: Guy Marineau / Condé Nast Archive

2002年

2002年秋冬オートクチュールコレクションより。ナタリア・ヴォディアノヴァは桃色のシンプルなマキシドレスを。約10年後にプレタポルテでも披露された。2013年秋冬のオートクチュールショーでは、リアーナがベージュのカーディガンマキシドレスを着用した。

Photo: Getty Images

2007年

2007年秋冬オートクチュールコレクションより。スポーツ×クチュールをリードしてきたシャネルらしいルック。スヴィ・コポネンはビーズとフェザーをあしらったドレスを着用。

Photo: Getty Images

2009年

2009年秋冬オートクチュールコレクションより。バティスト・ジャビコーニとララ・ストーン。

Photo: Monica Feudi / Gorunway.com

2012年

2012年春夏オートクチュールコレクションより。イーディ・キャンベルはショート丈のドレスでグラマラスに。

Photo: Courtesy of Chanel

2013年

2013年秋冬オートクチュールコレクションより。エリン・ワッソンはコートドレスでシックに。

Photo: Yannis Vlamos / InDigital | GoRunway

2013年秋冬オートクチュールコレクションより。軽やかなスリップドレス。

Photo: Yannis Vlamos / InDigital | GoRunway

2017年

2017年春夏オートクチュールコレクションより。リリー・ローズ・デップは淡いピンクのボリューミーな一着に身を包んで。

Photo: Stephane Cardinale - Corbis/Getty Images

2019年

2019年春夏オートクチュールコレクションより。最後の花嫁となったヴィットリア・セレッティ。スイムウェアとヴェールを組み合わせたブライダルルックは、彼女のためだけにデザインされたというエピソードを明かしている。

「パリでのフィッティングで、カールは私にこう言ったんです。『夜中に目が覚めて、あなたのためにこのドレスを描き始めました。その翌日、私はシャネルにそのスケッチを持ち込んで、これはヴィットリアのためにデザインしたものだと伝えました。彼女が着ないのであれば、制作する必要はない、と』。これは私が彼に最後に会った時に言われた言葉です。彼はどんな時も私の心を愛と幸せ、そして名誉で満たしてくれました」

Photo: Alessandro Lucioni / Gorunway.com

Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.COM