ハイブランドがこぞってバレッタやヘアクリップを発売するほど、ヘアピンを使ったアレンジはブーム真っ只中だ。中でも、センターで分けて両サイドにつけるのがセレブの間でホットな様子。デュア・リパは、艶のあるダークブラウンのロングヘアに、パールで縁取られたスクエア型のピンをオン。毛先を内巻きにカールさせたダウンスタイルと相まって、どこかノスタルジックな美しさを感じさせる。
BLACKPINKのジェニーも、自身がビューティーアンバサダーを務めるシャネル（CHANEL）のヘアピンで旬のアクセントを投入した。アイコニックなデザインでラグジュアリー感を出しつつも、地毛のくせを生かしたダウンヘアにあしらうことで、等身大のクールなアレンジに。デュア・リパと同じく分け目に近い位置にピンをつけ、目線を上へ持っていくのが、すっきりとしたシルエットを生み出すポイント。
今年3月に第二子を出産したキアラ・フェラーニは、妊娠中のドレスアップヘアにベルサーチェ（VERSACE）のヘアピンをチョイスした。彼女も分け目をセンターでとり、ピンを両サイドにあしらっているが、彼女らしさがうかがえるのは眉上と少し低めの位置に付けたところ。ピンのとめ位置と、シャギー感を強調したストレートヘアによって70年代ムードに仕上がっている。
三つ編みはこれまで何度もトレンドになってきたが、最近はタイトに長く編むのがイットなアレンジ。エクステを足しながら毛先まできっちりブレイズして編み目を強調することで、アバンギャルドな存在感をプラスしている。リタ・オラは、編み目の途中で毛束をぐるりと巻き付け、さりげなく表情豊かに。ハイポジションでまとめた艶々のオールバックもフレッシュで、デイリーはもちろんワークアウトシーンにもぴったりだ。
三つ編みに変化球を加えるなら、キム・カーダシアンのロープ編みが打ってつけ。二本の毛束をぎゅっと捻りながら巻き付けるだけだから、ロングレングスなら誰でも簡単にできる。彼女のように耳元の後れ毛を少し遊ばせると柔らかなニュアンスが生まれ、女性らしさがアップ。
一方、異父妹のカイリー・ジェンナーはルビーレッドの髪色と同色のエクステをつけ、しなやかなスーパーロングブレイズを実践。毛先までピンと張った縄のような編み目が、アクセサリー級のインパクトを発揮している。スタイリングの一部として、モードなファッションに溶け込ませて楽しみたい。
ふわふわとした細かなカーリーヘアは、ひと目でその個性が記憶に残るアイコニックな髪型。セレブたちもスタイルに合わせて取り入れることが多いが、Z世代のセレブたちにはタフさを醸し出すロックスター風がウケているよう。その代表格が、ボリューミーなカーリーヘアを洗いざらしたかのような、セミウェットなスタイリングにしたゼンデイヤ。根元を軽く立ち上げワイルドに下ろした前髪から、強い眼差しをのぞかせて。
よりアクティブな魅力を漂わせているのが、エラ・バリンスカのこのアレンジ。8：2の分け目でアシンメトリーにかき上げることで、カールの表情が生きて、健康的なセクシーさが引き出される。ゼンデイヤとエラの共通項は、媚びないムード。彼女達のようなエッジの効いたフラッフィーヘアなら、心までたくましくいられそうだ。
ハイポジションでまとめたツインシニヨンも、セレブの間でカブり続出中。その理由は、ふわっと丸めたふたつのお団子があれば、何気ないカジュアルスタイルをたちまち可愛くアップデートできるから？ ヘアアレンジでファッションの鮮度を上げるのがうまいヘイリー・ビーバーも、ツインシニヨンで90年代ストリートルックを今っぽく刷新。スッキリ小ぶりなシニヨンにまとめると、彼女のようにヘルシーにきまる。
今年2月に第一子を出産したエルザ・ホスクは、マタニティフォトでパンダ耳のようなコロンと丸いお団子ヘアを披露。ツインテールをぐるっと丸めただけの無造作な仕上がりが、神秘的なプレママショットをキュートに盛り上げている。少しアシンメトリーな配置も、こなれ感を加速させて。
ディーバらしく、ウエットに撫で付けたベビーヘアのアレンジでパンチを効かせていたのはジェニファー・ロペス。お団子部分はカールした髪のボリュームを生かしてまとめているから、ふわっとしたフェミニンなフォルムに。辛口の前髪とこのお団子の対比が、洗練された甘辛ミックスを印象付ける。
Text: Rie Maesaka Editor: Rieko Kosai
