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キー・ホイ・クァン、スティーヴン・スピルバーグとアワードシーズンを過ごすことは特別

『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)や『グーニーズ』(1985)に出演したキー・ホイ・クァンにとって、このアワードシーズンをスティーヴン・スピルバーグと過ごすことは特別な意味があるという。
Photo: Christopher Polk/NBC/Getty Images

『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)でインディの相棒ショート・ラウンド役でデビューしたキー・ホイ・クァン。長らく俳優業から離れていた彼は、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で見事カムバックし、第95回アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされた。受賞を有力視されている彼が、デビューから40年近く経った今、オスカー候補になったことは非常に意味のあることだと『ピープル』誌のインタビューで語った。

スティーヴン・スピルバーグが大好きです。子どものころに彼は僕の人生を変えてくれました……。一つならず二つも素晴らしい映画を与えてくれたのです」。『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』の監督で、クァンが主要キャラクターを演じた『グーニーズ』(1985)の製作総指揮を務めたスピルバーグも今回、自伝的映画『フェイブルマンズ』で作品賞や監督賞にノミネートされている。この間、2人はさまざまな映画賞で顔を合わせてきたが、クァンにとってスピルバーグとの再会は特に感慨深いものだった。

「今年の賞レースでは、僕も彼と一緒に候補入りを果たしています。彼とこのアワードシーズンを一緒に過ごせることは特別な意味があります」「10年か12年ぶりかと思いますが、ゴールデン・グローブ賞で彼と再会することができました。彼の目を見て、チャンスをもらえたことに感謝しており、良い思い出だと直接伝えることができました」

『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)の撮影現場にて。

Photo: Paramount Pictures/Getty Images

左からジョージ・ルーカス、ケイト・キャプショー、キー・ホイ・クァン、スティーヴン・スピルバーグ。

Photo: Bryn Colton/Getty Images

クァンは2月26日(現地時間)、アカデミー賞の前哨戦として重要視されているSAG賞を受賞。ゴールデン・グローブ賞やクリティクス・チョイス・アワードなど、本年度の主要な映画賞を席巻している。この偉業について、彼は「主要な演技賞カテゴリーで、多くのアジア系俳優が候補入りを果たしたことに、すごくわくわくしています。つまり、今年、僕らの物語が語られたのです」と喜ぶ。

「大きな変化を起こすことができるという信念を固くしました。アカデミーが僕らを評価してくれたことに感謝しています。ノミネートされるのは大変なことです。自分がオスカー候補俳優だなんて信じられません。信じがたい事態です」

そして、今の状況を見たら、12歳の自分はどう思うかと問われて、こう述べた。「当時の僕に伝えるのは難しいですね。紆余曲折あったこれまでの道のりを理解することができないと思います」「僕にとってこの道のり、特にこの一年は、非常にエモーショナルなものでした。観客が僕のカムバックを、こんなに温かく善意を持って受け入れてくれるとは思っていませんでした。温かい気持ちになりました」

Text: Tae Terai