CELEBRITY / Scoop

カンヌを騒がせたセレブカップルたち。

毎年さまざまな話題を振りまくカンヌ国際映画祭。世界最大級の国際映画祭では恋の話題も特A級だ。これまでカンヌを騒がせてきたセレブカップルたちの恋の行方は?

トム・クルーズ×ニコール・キッドマン(1992年)

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1946年から続いているカンヌ国際映画祭ほど、開放的で美しくロマンチックな場所で行われる映画祭はないだろう。それだけに、多くのセレブたちはこの映画祭に参加したがる。そこで生まれた恋もあれば、結ばれなかった恋も多数。1990年に結婚したトム・クルーズニコール・キッドマンは、夫婦共演となった『遥かなる大地へ』のプロモーションとして1992年のカンヌ国際映画祭に参加し、当地の気候と景観を思いっきり楽しんでいた。

この時、ニコールは25歳で、すでに大スターだったトムは30歳。ラブラブで瑞々しいハリウッドのヤングカップルに世界が夢中になり、羨望の的となった。このとき有名だったのが、ニコールの方が身長が高かったため、ローヒールばかり履いていたこと。まさか、この9年後に2人の間に大きな溝が生まれ、離婚後ニコールが捨てゼリフのように「これでやっとヒールが履けるわ」なんて台詞を口にするとは、誰も予想しなかったはず。でも、たとえ今は終わった恋でも、こんな素敵な瞬間が永遠となって刻まれているのはセレブならではだ。

ライアン・ゴズリング×サンドラ・ブロック(2002年)

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今やハリウッドを代表する実力派俳優として、同世代の中でも圧倒的な存在感を放っているライアン・ゴズリング。今は6歳年上のエヴァ・メンデスにメロメロで、彼の年上好きは筋金いり。エヴァと付き合う前は、2歳年上のレイチェル・マクアダムスと熱愛。さらに、2002年から2003年にかけては16歳年上のサンドラ・ブロックと1年ほど交際をしていたのだ。

サンドラと交際をしていた当時のライアンは22歳(サンドラ38歳)。2人は映画『完全犯罪クラブ』で共演し、同作がカンヌのコンペに出品されたため、仲良く現地入りをした。サービス精神たっぷりに写真撮影に応じていたのも、後々になって考えてみると、2人が恋に落ちていたためどんな撮影も楽しかったからなのだろう。もう一人の共演相手のマイケル・ピットはたいして楽しくなさそうだったのは当然か?

ただ、2人とも当時は交際について多く語らなかった。そんな2人の交際は1年と短かったが、後にライアンは英「タイムズ」紙に「僕の人生の中で、本当に愛した女性は2人(サンドラとレイチェル)。彼女たち以上の女性はいないよ」と語るほどサンドラに惚れていたというわけ。カンヌで見せた2人の笑顔は、今でも素晴らしい思い出とともにお互いの心に残っているのだろう。

クエンティン・タランティーノ×ソフィア・コッポラ(2004年)

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クエンティン・タランティーノがカンヌ国際映画祭の審査委員長を務めることになった2004年。映画祭開幕の日に、同じく映画監督のソフィア・コッポラの腕を組んで登場して会場は大騒ぎになった。2人の交際は噂にはなっていたけれど、映画界の異端児とサラブレッドがまさか本当に付き合っているなどと信じる者は少なかった。カンヌが、そんな2人の恋のカミングアウトスポットとなったのだ。こうして、2人の恋が大きく取りざたされることに。しかし、映画人カップルはこの年、静かに破局を迎えてソフィアは翌年バンド、フェニックスのボーカリストと結婚。2人ともそれぞれの道を歩くことになった。

ところが、カンヌを賑わしたカップルはこの6年後の2010年、第67回ヴェネチア国際映画祭で再び話題をさらうことに。というのも、この年、同映画祭の審査委員長を務めていたクエンティンが、元カノのソフィアが監督した『SOMEWHERE』に映画祭の最高賞である金獅子賞を与えてしまったから。もちろん同作は悪い作品ではないが、映画祭の関係者たちをうならせるほどかと言ったら、そこは微妙。元カノに対するエコひいきだと、えらく揶揄されたのだ。しかし、当然ながらクエンティンはそんな批判に屈することなく、堂々と反論。金獅子賞を受賞したソフィアとガッツリと抱き合い、歓びを分かちあったのだ。カンヌだけでなく、ヴェネチアをも騒がせるとは、さすが大物カップル!

ブラッド・ピット×アンジェリーナ・ジョリー(2008年)

Photo: Pascal Le Segretain/Getty Images

身重のアンジェリーナ・ジョリーが、当時パートナーだったブラッド・ピットとカンヌ入りしたのは2008年。声の出演をした『カンフー・パンダ』のプロモーションのため、現地で取材を受けていたアンジェリーナだったが、この時すでに彼女のお腹は大きく、いつ生まれてもおかしくないのでは? というくらいだったが、それでも妊娠についてはひと言もメディアに語っていなかった。そのため、カンヌではアンジェリーナの言動と行動に大いなる注目が集まっていた。

そんな中、うっかり口をすべらし、アンジェリーナが双子を妊娠中だと語ってしまったのが、共演相手であるジャック・ブラック。おしゃべりなジャックは極秘情報を口にしてしまった瞬間「やっちゃった!」となったそうだが、メディアサイドは「グッジョブ!」と彼を讃えた。ハプニングのおかげで、結果さらなる話題をさらった映画祭となった。

ジャスティン・ティンバーレイク×ジェシカ・ビール(2013年)

Photo: Venturelli/WireImage

2013年のカンヌ映画祭で最も注目を集めたカップルが、ジェシカ・ビールジャスティン・ティンバーレイク。入籍して7カ月とまだまだ新婚のカップルがカンヌ入りしたのは、ジャスティンが出演する映画のプレミアに出席するため。才能はあるのに売れないというフォーク・シンガー、ルウェインを主役に据えたコーエン兄弟の『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』が出品されていることから、ジャスティンは初のコンペ体験をすることに。ジェシカは夫のサポート役として仲良くレッドカーペットに登場した。

ジェシカは自身が主役ではないため、仰々しいドレスはセレクトしなかった……つもりなのだろうが、マルケッサ(MARCHESA)のアートピースのようなドレスは超一流の輝きを放ち、あっという間にその場のテンションをさらってしまった。カメラのフラッシュは一斉にジェシカを狙い、まるで彼女が主演女優のような扱いに。早くも夫婦にピンチ到来か!? と思いきや、そんな妻のエスコートしてジャスティンは嬉しそう。

Text: Rieko Shibazaki