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黒タイツ、ロングブーツetc. 、何を合わせるべき? 秋冬ミニスカートのコーデ法を教えます【ファッションプロの週間コーデ予報/濱本愛弓編】

継続人気のY2Kスタイルを牽引する、ミニスカート。でも寒さの厳しい冬は「生脚見せは避けたい」という人も多いのでは?そこで、今回はファッショニスタの間で流行中のソックス使いからサイハイブーツ合わせまで、この冬らしさを叶える着こなしを徹底調査。タイツ選びのコツも必見です!
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ミュウミュウ(MIU MIU)2022-23年秋冬コレクションより。Photo: Filippo Fior / Gorunway.com

編集O 今シーズンはミニの当たり年ですよね。パリコレでもミュウミュウMIU MIU)を始め、脚出しスタイルを楽しんでいるファッショニスタが目立っていました。

濱本 今シーズンはミニもしくはマキシなど極端なバランスが人気ですよね。ミニに関しては春夏から引き続きという感じですが、秋冬になるとロングコートやブーツを合わせられるので、普段履かない人でも比較的挑戦しやすくなるのかなという気がします。今の時期だったら薄手のタイツを合わせてもいいですよね。

編集O 確かに肌見せしなくてもいいと言われると、ハードルは確実に下がりますよね。それこそ先週のお話で出てきた手持ちのロングコートを取り入れたら良さそう。

濱本 いいと思います! 大人だからこそ気をつけるべきバランスはありますが、そこさえ押さえておけば大丈夫。攻略のポイントは足もとのバランスだと思うのでこれから一緒にみていきましょう。

編集O 宜しくお願いします!

トレンドのソックス合わせはシルエットが重要

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

編集O ミュウミュウ(MIU MIU)の影響か、今年はミニにルーズソックスを合わせている人が多いですよね。おしゃれだなとは思いつつ、自分で実践するのは結構難しそうだなと思いました。

濱本 そうですね、ルーズソックスの組み合わせは、かなり上級者向け。ソックスを合わせること自体は悪くないので、もう少しリアルなバランスを追求してもいいのかなと思います。

編集O 詳しく教えてください!

Photo: Vanni Bassetti / Getty Images

濱本 王道ですが、リブ系のピタッとしたハイソックスを合わせるのは間違いないと思います。まさにこのスナップの方のようなイメージ。彼女は帽子やクロップド丈のトップで目線を上に引き上げていたり、ローライズスカートからインナーを見せてメリハリを作っていたり、全体のバランスもすごく参考になります。

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

もしくはリンダ・トールのようなニーハイソックス合わせもいいですね。このぐらいさりげない肌見せだったら、大人でも抵抗なくこなせるのではないでしょうか。

編集O 同じようなハイソックスでもくしゅっとさせるより脚にフィットする感じをイメージすると、確かにイメージが変わってきますね。

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

濱本 より美脚効果を求めるなら、彼女のようにヒール合わせがオススメです。シックなカラーのソックスを選ぶと脚が締まって細く見えます。脚見え方が気になる方はロングアウターをプラスするとよりリアルかもしれませんね。

モード感を求めるならセンシュアルなタイツにトライ

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

編集O 濱本さんが個人的に好きな足もとのコーディネートはありますか?

濱本 私の定番は薄手のタイツです。20もしくは30デニールぐらいのもので上品な透け感があるものが好み。いろいろ試してみましたが、ウォルフォード(WOLFORD)は本当に脚をきれいに見せてくれるので大好きです。

編集O 薄手の黒タイツはスナップでよく見かけるものの、脚が太く見えてしまうような気がして敬遠していました。

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

濱本 慣れもあると思うのですが、抵抗を感じる方は少し厚手のものから始めてもいいかもしれないですね。ただあまりに厚手だと野暮ったく見えてしまうので、ほんのり透け感があるものが理想です。この彼女のように足首にポイントがあったりポインテッドトゥのシューズを合わせるとよりおしゃれですよね。

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

あとは同じく黒のパンプスやブーツなどで、足もとまでひとつなぎに見えるような感じをイメージすると、より自然に取り入れられるのではないでしょうか。

グッチ(GUCCI)2022-23年秋冬コレクションより。Photo: Filippo Fior / Gorunway.com

編集O 透け感あるレッグウェアといえばグッチGUCCI)などで見かけたレース系も気になっていました。

濱本 素敵ですよね。花柄、ジオメトリック柄などパターンによっていろんなイメージが楽しめるところも魅力だと思います。

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

ソックスよりタイツの方が合わせやすいかもしれませんね。私も新しいものが欲しくなってきました(笑)。

編集O レースタイツでオススメのブランドはありますか?

濱本 メゾンのアイテムはデザイン性が素敵ですが、リアルに使えるものを探すならインポートを豊富に扱っているぽこ・あ・ぽこがオススメです。

編集O タイツは消耗品なので、どこまで投資すべきか非常に悩ましいですよね。

濱本 わかります……! でも値段がするものは脚の見え方がすごくきれいで長持ちもしますし、それなりの理由があるのかなと思います。私は自分なりの予算を設定してそれでいつも悩みながら購入しています(笑)。

王道ブーツはミニとのバランスに注意を

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

編集O では最後にビギナー向けの足もとコーディネートについて教えてください。

濱本 やはりロングブーツ合わせではないでしょうか。これからもっと寒くなってきますし、一番リアルだと思います。

編集O 素足を見せるのに抵抗がある人はタイツを合わせてもOKですか?

濱本 もちろんです! 少し透け感があるものだとバランスが取りやすいと思います。

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

肌見せに抵抗がある人はサイハイブーツという選択も。かなりの美脚効果が期待できると思います。

編集O ブーツを取り入れる上で注意すべきポイントはありますか?

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

濱本 ブーツと脚が中途半端なバランスで分断して見えるのはNGです。例えばこの上の彼女はブーツとタイツのコントラストが強く出ているのがちょっと惜しい印象です。ブーツが黒だったりしたらもう少し見え方が違ったと思うのですが……。

Photo: Christian Vierig / Getty Images

この彼女はブーツ自体の長さがもう少しあると、もっと脚がきれいに見えたのかなと。

編集O なるほど。とても参考になります!

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

濱本 ただ全体のバランスで例外も。例えばこの彼女は中途半端な丈のブーツといえばそうなのですが、レザーを取り入れたハードなブラックの着こなしに肌見せで抜け感を加えているのでおしゃれに見えますよね。

Photo: Edward Berthelot / Getty Images

ミドル丈のブーツも難しいですがキャラとして上手に取り入れている人も。とにかく多種多様なので、ぜひ自分なりのバランスを見つけてチャレンジしていただきたいですね。

濱本さんのミニスタイルをご紹介

お気に入りのアイテム、バレンシアガBALENCIAGA)のオーバーニーブーツはミニボトムに合わせやすいので今シーズンも大活躍してくれそう。ショルダーラインが今年らしいジャケットとデコラティブなスカートを合わせてトーンはシックですがモードで遊び心あるスタイリングにまとめました。

ジャケットとスカートはともにヌメロ ヴェントゥーノN°21)。コンパクトなアイテムなど目線を上に引き上げてくれるようなアイテムと取り入れるとバランスよくキマります。ブーツ以外のときは薄手の黒タイツとパンプスを合わせることが多いですね。ミニを履くとおしゃれをしようという気持ちのスイッチが入るので今年は積極的に取り入れていきたいです。

Profile
濱本愛弓
VOGUEをはじめモード誌をベースに活動。スタイリスト業と並行してブランドのディレクション業やコラボレーションでも多忙を極める。生粋のファッションラバーで、自身のモードな着こなしも話題の的。

Text: Asa Takeuchi Editor: Kyoko Osawa