1. 辻一弘さんが受賞スピーチで猫への感謝も述べていた!
日本人として初めてアカデミー賞のヘアメイクアップ&ヘアスタイリング部門で受賞をした辻一弘さんは、受賞スピーチの中でまずは映画『ウィンストン・チャーチル / ヒトラーから世界を救った男』の主演男優ゲイリー・オールドマンに向けて「我々はあなたがいなければここに立っていません」と丁寧に感謝の言葉を述べた後、さまざまな映画関係者、家族や友人たちにもお礼を言った後に「and my cats (そして私の猫たちに)」とちょっぴり笑いながら猫にも「thank you」を言っていました!(←猫好きエディターは見逃さない!)
辻さんのインスタグラムを見てみたら、とても素敵なブリティッシュ・ショートヘアのジュードという名前の猫が写っていました。
2. 女優たちがファッションでメッセージを発信。
過去にはアカデミー賞が「白人すぎる」という批判を受けた年もありましたが、今年は多様性を受け入れようというメッセージは発信する女優たちがたくさんいました。プレゼンテーターとして登場したコメディ女優のティファニー・ハディッシュは、父親はアフリカのエリトリア出身ということで、エリトリアの衣装を着てレッドカーペットを歩きました。
彼女のインスタグラムにはこのようなメッセージもありました。「私の父親は今年亡くなりましたが、エリトリア出身でした。彼は私にこう言いました『あなたいつかアカデミー賞に行くことになる。そのときは、自分の人々への敬意を表するべきだ』と。だから私はエリトリアのプリンセスが着るドレスを着ています。そして私はこのことを誇りに思っています」
第86回アカデミー賞助演女優賞を受賞したルピタ・ニョンゴはアフリカのルーツを讃え、伝統的なルワンダのヘアスタイルで今年のアカデミー賞へ。
アカデミー賞授賞式のアフターパーティーに現れたエマ・ワトソンは、右腕に「#TIMESUP」 のタトゥーを入れて登場。
3. 主題歌賞の受賞者は、世界でたった一人のダブルEGOT受賞者。
EGOTとは、エミー賞、グラミー賞、オスカー賞(アカデミー賞)とトニー賞を受賞した人のこと指すのですが、なんと(!)今年の主題歌賞を受賞したロバート・ロペス(写真、右)は、これら4つの賞を制覇するのも大変なことなのに、それを2回も達成!つまり、世界でたった一人の「ダブルEGOT」受賞者になりました。(←かなりニッチなネタですみません!)ロバート・ロペスが前回のオスカー像を受賞したのは、4年前の第86回アカデミー賞授賞式。ここに写っている妻で作曲パートナーでもあるクリスティン・アンダーソン=ロペスと一緒に作った『アナ雪』の「レット・イット・ゴー」で主題歌賞を受賞。今回の受賞作は、『リメンバー・ミー』の主題歌「リメンバー・ミー」が受賞しました。
4. ヘレン・ミレンなど豪華な顔ぶれが笑わせてくれた!
アカデミー賞授賞式の楽しみの一つは、司会者が最初にさまざまなジョークを交えて番組の進行を紹介するコーナーです。そこで、今年の司会者ジミー・キンメルは、「受賞者がスピーチをするのはいいけれど、年々長くなってきているので、今年は一番短かった人にこのジェットスキーをプレゼントします」と言い、まるで賞金を与えるかのようにそのジェットスキーを紹介。よ〜く見ると、アカデミー賞受賞女優のヘレン・ミレンではありませんか?まるでクイズショーに出てくる番組アシスタントのように、ジェットスキーの隣で美しくポーズ。そこで、ジミーも間髪入れずに、「ジェットスキーにはヘレン・ミレンは付いてきません」と付け加えて、観客を笑わせました。
「足が痛いから靴を脱いじゃった!」と言いながらスリッパを履いて、手に靴をぶら下げながら登場したコメディ女優のティファニー・ハディッシュ(左)とマヤ・ルドルフも最高でした!
5. やっぱりゲイリー・オールドマンのスピーチには感動がいっぱい。
第90回アカデミー賞主演男優賞を受賞したゲイリー・オールドマンは、イギリス人である自分がアメリカで仕事をさせてもらっているという意味も込めて、まずアメリかにお礼を述べた後に、今回の作品に関わった人たち、特にメイクアップ・アーティストの辻一弘さんにもお礼を言いました。その後、家族のメンバーたちにお礼を述べ、その中に長男のアルフィーの名前もありました。そして、最後に「僕はジェットスキーなんかいらないので、ここで母親にお礼を言わせてくれ」と言いながらこう述べました。「僕は今、オスカーよりも年上の母親にお礼を言いたいです。彼女は次の誕生日で99歳になります。そして今、このセレモニーをソファの上で心地よく見ています。愛とサポートを与えてくれたことに深く感謝します......お湯をわかせて待ってて、オスカーを持って帰るから!」。いつまでも母親思いのゲイリーは素敵です。今年還暦を迎えられます。
実は息子のアルフィー・オールドマンも会場に来ていました。彼は、映画『ファントム・スレッド』で助演女優賞にノミネートされていたゲイリーの元妻レスリー・マンヴィルとの間の息子です。そして、今年は両親がアカデミー賞にノミネートされていたアルフィーは母親をエスコート。
映画『ファントム・スレッド』の主演はダニエル・デイ=ルイスで助演女優はレスリー・マンヴィル。二人とも今年のアカデミー賞にノミネートされていました。
そして、最終的に「最も短い受賞スピーチ」をしたのが、この映画『ファントム・スレッド』の衣装デザインを手がけたマーク・ブリッジス。番組終了後、ヘレン・ミレンをうしろに乗せてジェットスキーの上に乗っていました。
さまざまな感動が詰まったアカデミー賞授賞式。こぼれ話などは、www.vogue.co.jp/celebrity/conversations にてまた書かせていただきます!
辻一弘さんの受賞スピーチはこちらです。本当におめでとうございました!!! ↓
Mihoko Iida