マンサニージャを喉ごしよくアレンジ。
フレンチをベースにしたコースやアラカルトが楽しめるrestaurant Goûtは、カウンター6席と店外の立ち飲みスペースのみ。モールテックス仕様のスタイリッシュなカウンターテーブルがそのまま宮田シェフが料理を仕上げる作業台としても機能し、作り手とゲストの距離の近さも魅力的だ。「家では全くと言っていいほど飲まないけれどお酒は大好き。だから、仕事終わりにお店で飲むひとときを大切にしています」という宮田シェフ。「マンサニージャというシェリー酒をレモンスカッシュで割ったこのカクテルは、仕事終わりにさっぱり飲める喉ごしのよさがありながら、アルコール度数が高いのでパンチも十分。緊張をほぐしつつ、開放感が味わえるのがいいですね。低糖のソーダとレモンを絞ったもので割るのももちろんいいですが、自宅だとレモンを絞るのもちょっと億劫だったりしますよね。いろいろと試してみたら、レモンスカッシュで割ったものが一番美味しかったんです」
シェリー酒とはそもそもスペインのアンダルシア地方の海沿いの町ヘレス周辺で作られるワインにアルコール度数の高いお酒を足した酒精強化ワイン。「ヘレス産だからか、マンサニージャには程よい海の塩味があります。そして、その名の通り(マンサニージャはりんごのような、という意味)ほのかにフレッシュなりんごのような香りも楽しめる大好きな銘柄です」と宮田シェフ。
用意するもの
マンサニージャ 30cc
サントリー天然水 特製レモンスカッシュ 90cc
氷 適量
今日のおとも:タタミイワシとクリームチーズのカナッペ
「イワシ(鰯)は魚へんに弱いと書くけれど、魚へんに最強と書いた方がいいくらいすごい魚だと常々思っています。旨味が強くて味のバランスが良く、色々な加工品にもなって世界中で愛されている。そしてタタミイワシは僕の大好物なんです。お店のスペシャリテにも土佐備長炭で焼いたイワシにタタミイワシをまぶしたもメニューがあるくらい。タタミイワシって世界中探しても日本だけにしかない、しかも駿河湾でしか作られていないんですよ。スーパーだとオオゼキと東急ストアにはよく置いてあるので、見つけたら買いますね(笑)」
作りかたはいたってシンプル。タタミイワシをオーブントースターで軽く色づく程度に炙ってから、クリームチーズとオリーブオイルと白胡椒(ホワイトペッパー)をお好みで。「仕事終わりは一枚丸っとそれだけでも食べられてしまうくらい好きですが、クリームチーズとオリーブオイルをあわせるとシェリー酒やワインに合うつまみに。ごま油をたらしたら日本酒やビールにも合います」
Photos: Shinsuke Kojima Text: Yaka Matsumoto