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陽気な気分に浸りたい夜に、パンチの効いたカイピリーニャを【わたしの家飲み偏愛レシピ|花摘知祐 vol.2】

お酒と食をこよなく愛する人のおしゃれな家飲みレシピ&ルールを教えてもらうこの連載──建築家・花摘知祐さんが提案するレシピ第二弾は、研究でかつて滞在し魅了されたブラジルの地を偲んで作るという陽気なカクテル、カイピリーニャ!

ブラジル定番のカクテル、カイピリーニャ

サトウキビから作られる蒸留酒のカシャッサに、ライムと砂糖を合わせて。

「世界各国の名建築を見て周り、さらにその地域特有の気候風土や文化を体感することが貴重な糧になっている」と語る、建築家の花摘さん。中でも、大学院在学時に研究のために滞在したブラジルの記憶はとても鮮明だそう。

「雄大な自然、快活な人々、自由な音楽、それらを包む大らかな建築がとても印象に残っています。建築の研究と言いながら、日々欠かさず楽しんだのは現地の食文化で、豪快な肉や魚料理に合わせて飲んだカイピリーニャは極上でした」

底が平らなグラスにライムと砂糖を入れ、ペストル(すりこぎ棒)ですり潰してから、カシャッサを注げば完成。「アルコール度数の高いお酒なので、炭酸を入れたり、ミキサーにかけたキウイやパイナップルなど季節のフルーツを加えても美味しいです。フルーツが入ると見た目もぐっと華やかになりますよ。楽しかったブラジルへ思いを馳せたいときや、陽気な気分になりたい夜に飲んでます」

用意するもの
カシャッサ 45ml
ライム 1/2個
砂糖 小さじ1〜2(シュガーシロップも可)
氷(クラッシュアイス)

今日のおとも: サイコロステーキ、ゴールデンマスタード添え

「カイピリーニャはパンチがあるお酒。なので、それに負けない主張がありつつも、手軽に作れるステーキなどの肉料理をあわせることが多い」という花摘さん。今回はシンプルなサイコロステーキに、restaurant Goûtの宮田シェフから勧められて、その味の虜になったというゴールデンマスタードのブラックを添えて。「宮田シェフとは彼が富ヶ谷にrestaurant Goûtを構える少し前に出会い、お店にもよく通っています。何かを創ることに関しては几帳面な性格が似ているのか、すぐに意気投合しました。今では家族ぐるみの付き合いです。そして、このマスタードですが、これだけでもお酒が進むほどスゴい一品だと断言します。ゴールデンマスタードは風味違いでいくつか販売されていますが、ブラックはたまり醤油で調合されているので、どこか懐かしい味わいが特徴です。ブラジルに行って改めて感じたのは、現地の食文化が日本人の舌に合うということ。歴史的にも密接なブラジルと日本の関係に通ずるものがあるのかもしれません」

Photos: Tomosuke Hanatsumi Text: Yaka Matsumoto