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星野リゾート / Hoshino Resorts

■概要 株式会社星野リゾートは長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2148番地に本社を構えるリゾート施設や温泉旅館の運営及び運営受託会社である。大正3年に軽井沢で開業した星野温泉旅館が始まりで、現代表取締役社長は3代目となり、資本金1億円、従業員数は2000名を超え、日本を代表するリゾート運営会社に成長した。星野リゾートというブランドのもと、国内外に46施設を運営展開、星のや、界、リゾナーレとそのほかの個性的な宿泊施設、日帰り施設の大きく分けて5つのカテゴリーがある。その中でも星のや、界、リゾナーレの3つはサブブランド的な位置付けで、知名度や人気も高い。フラッグシップの星のやは大規模な施設展開、界は50室以下の小規模な温泉旅館、リゾナーレはアクティビティが充実しているファミリー向けのリゾート施設で、それぞれが特徴のある魅力的な施設で、これらは既存施設を再建するケースと新たに開発されるケースがある。現在の代表取締役は1991年に就任した星野佳路。私立慶應義塾大学経済学部から米国コーネル大学ホテル経営大学院修士課程を修了後、日本航空開発株式会社やシティバンク銀行株式会社での勤務を経て先代から家業を継承した。就任当初、1ヶ所の宿泊施設からのスタートであったが、業界に新しいコンセプトで切り込み、また独自性のある仕組みを創造確立して現在までの規模を築いたことから、その経営理念はマスコミをはじめとして各業界からも注目されるパーソンとなった。2016年には東京都千代田区大手町に星のや東京を開業、2017年1月には本格的な海外進出となるインドネシアに星のやバリを開業、今後3年から5年の間に海外数カ所へ展開を見込んでいる。 ■特徴 日本ならではの伝統や自然を生かしたおもてなしを追求する星野リゾートは主に3つのサブブランドラインがある。フラッグシップの星のやは、上質な空間を提供するラグジュアリーホテルで、伝統的な日本文化が贅沢に堪能出来る。界は小規模な温泉旅館で、古き良き日本を思い起こさせ、地域に根付いた文化を盛り込んだ上質な宿である。リゾナーレは気軽に利用出来る西洋型リゾート施設で、お子様連れの比較的若いファミリー層をターゲットとしている。いずれも宿泊料は高めの設定であるが、相応の施設設備やサービスを提供しており、リピーターが多く、憧れの施設でもある。各旅館やリゾート施設はそれぞれにコンセプトが設定され、重要視されている。それらコンセプトは顧客視点だけに留まらず、現場で働く従業員そのものが楽しめるかどうかにも大きく比重が置かれている。徹底的なマーケティングに大胆なオリジナリティを加え、自分たちのこだわりを表に出していくスタイルは一貫している。施設や食事の高品質は当たり前、その土地の歴史や自然、文化を取り込み、それらを旅の演出として提供していくことで、従業員自らが旅の本質を求め続ける旅人である事が必要と考えられている。このようなスタイルのサービスはブランド力をより高め、リゾナーレは2016年日本ホテル宿泊客満足度調査において2年連続で第一位を受賞。これは日本全国のホテルグループ・チェーン151ブランドを対象に宿泊者のホテルでの経験やサービスに対する満足度を調べるもので、宿泊料金毎に4つの部門に分けて27,112名が回答した結果、リゾナーレはチェックイン/チェックアウト、客室、F&B各部門でトップ評価であった。 ■歴史 星野リゾートの歴史は、初代経営者の星野国次が別荘地として発展しつつあった軽井沢に明治37年、温泉の採掘を始めた事に起因する。この地に星野温泉旅館を開業、軽井沢もリゾート地として注目され、発展するようになり、多数の文化人も訪れる場所となった。星野温泉旅館は1951年に株式会社星野温泉へ法人化。その後、太平洋戦争の影響から衰退した時期もあったがなんとか持ちこたえ、戦後は高度成長期に伴い国内旅行が全盛期を迎える事となり、軽井沢にも数多くの観光客が訪れ、リゾート地として根付いていった。また、リゾート法の追い風もあり、観光業界が注目されるようにもなった。1991年に3代目となる現在の代表取締役である星野佳路が就任、同人は施設運営に特化する大きな路線転換にチャレンジ、翌年に『リゾート運営の達人になる』とのビジョンを発表した。1995年に株式会社星野リゾートへ社名変更。2001年からは本格的にリゾートや旅館の運営事業に取り組み始め、2005年には旅館再生事業に着手、同年7月に星のや軽井沢を開業。その後は星のや京都、星のや竹富島をオープンさせ、独自のビジョンやスタンスから提供されるサービスで差別化を図り、徐々に知名度や人気、ブランドバリューも高まっていった。現社長就任から僅か15年程で現在は海外へも本格的に進出するようになり、飲食店等の施設も含めて46施設を数えるまでに成長しており、その勢いは衰えを見せていない。