ソニア・リキエル / SONIA RYKIEL
1930年フランス、パリ生まれのデザイナー及びファッションブランド。普段着だったニットをファッショナブルに変貌させたことから「ニットの女王」と呼ばれる。ソニアは1962年、妊娠中に自分が着たいようなマタニティウェアが見つからなかったことからセーターとドレスのデザインを始める。実用的でモダンなスタイルは友人達から評判となり、夫のブティック「ローラ」で販売を開始。セーターはフランスELLE誌の表紙に使われ、たちまち名声を得た。1965年に自身のブランドソニア・リキエル(SONIA RIKIEL)を設立。1968年にパリのサンジェルマン・デュ・プレにブティックをオープンした。1990年にはメンズコレクションに進出。ソニアはファッション以外の創作活動にも積極的に参加し、小説や自伝の執筆、映画出演などでも多岐に活躍。2007年、チーフアシスタントであったガブリエレ・グライスがクリエイティブ・ディレクターに就任。2011年にはエイプリル・クライトンが新クリエイティブ・ディレクターに起用された。2012年にファースト・ヘリテージ・ブランズ社と提携し全面的な組織再編を実施。デフュージョンライン「ソニア バイ ソニア リキエル(SONIA BY SONIA RYKIEL)」の再構築などが行われた。2014年、アーティスティックディレクターにルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)で経験を積んだジュリー・ドゥ・リブランが就任。2015年、東京・青山に新ショップをオープンした。2016年8月25日に死去(享年86歳)。 ■概要 ソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)は1930年5月25日 生まれでポーランド系ユダヤ人の血筋をひく、フランス・パリ出身のデザイナー。娘を妊娠中に自分が着たいマタニティウエアがなかった事がきっかけで、自らデザインした衣装を販売するようになる。当時マタニティウエアは本流のモードとはまったくちがう日常着としての認識しかなく、デザインや種類もお粗末な物であった。1968年にパリに第1号店を開店。創業当時の世相ではカジュアルな普段着という認識だったニットファッションを、ファッション性のある高級オートクチュール&プレタポルテに変革させて、「ニットの女王」という名声を得た。自らの名前と同名のブランドシリーズを世界中に展開し、晩年の1983年には、フランス文化省から芸術文化勲章を受勲、さらに2009年にはフランス政府からレジオン・ドヌール勲章を受賞。しかし晩年はパーキンソン病を患いこの病気が原因で2016年8月25日午前5時、パリの自宅で死去した。 ■特徴 上質の生糸や、異質な材料の組み合わせで編み込んだ色とりどりのニット製品は、自由な雰囲気が漂うパリ・サンジェルマンデプレをイメージして制作されている。凝った編み込みやアップリケ、大胆なカラーの組み合わせなど、他メーカーの追従をゆるさないオリジナル性と、ニットという特異な素材をメインに使うという、フランスのオートクチュール始まって以来の、革新的なモード作りが特徴。ニット製品はあくまでもファッションの脇役でしかなく、それを高級品として昇格させたのが、ソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)である。代表的な、ボーダー柄のニットドレス、縫い目や裏地をわざと表に出した凝ったデザインのワンピースやスーツ、ブラックを基調にしたシック&カジュアルなファッションアイテム、どれを取っても、女性の視点から考慮した、着やすい、動きやすさを追求している。彼女の最大の功績は、他人(特に男性)からの視線を元に作られたモードから、女性が着やすい、主体性のある衣服を世界中に広めた事である ■歴史 1962年、元夫の店ブティック「ローラ」にて販売開始。1965年、ソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)を設立。1968年パリにブティック第1号店を開店。1984年娘ナタリー・リキエルがソニア・リキエル・アンファン(SONIA RYKIEL ENFANT)を手掛ける。1990年メンズコレクションのリキエル・オム(RYKIEL HOMME)を発表。1999年セカンドラインであるソニア・バイ・ソニアリキエル(SONIA BY SONIA RYKIEL)をスタート。その後、フレグランス、化粧品、アクセサリーなども展開。2007年ガブリエレ・グライスがクリエイティブディレクターに就任。2009年、ガブリエレ・グライスが辞任。2011年、クリエイティブディレクター、エイプリル・クライトンが就任。2012年、ファースト・ヘリテージ・ブランズ社と提携、全面的な組織再編を実施。2014年、新ディレクター、ジュリー・ドゥ・リブランを起用。ソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)は映画や芸能関係に出演するなど活躍し、小説や自伝を執筆する随筆家としての名声も得るが、2016年8月に死去。 ■デザイナー 伝統的な西欧のファッションは、他人(異性)からの視点で美しく見えるかという事が、とても大事なニュアンスであった。着心地や利便性よりも、外見上のスタイルやファッション性が重視された歴史が長く、その風潮は第2次大戦後の復古調モードの流行から1960年代まで続き、そんな西欧の古い伝統をこれまで日常着として扱われたニットやジャージー素材を持ち込み、スマートでモダンな高級ファッションとして革命を起こしたのが、ソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)である。またマネージメントにも才能があり、自社ブランドを扱う店を世界各国に広げ、自社ブランド製造のライセンスも各国アパレル業者と契約を結び、フランスの高級既製服を大衆化する事に成功したデザイナーでもある。晩年は実質的なメゾンの経営は娘にまかせ、映画出演や小説を発表するなど、ちがう分野でも名声を得た。 ■商品ラインナップ ソニア・リキエル(SONIA RYKIEL)…メインのファーストブランドシリーズ、良質の素材・生糸を使用した、ニットの技巧をこらした斬新で遊び心を忘れない、気取らず、飾らない、パリのサンジェルマンデプレの女性をイメージしたデザインである。ソニア バイ ソニア リキエル(SONIA BY SONIA RYKIEL)…若年層向きにカジュアル路線、ビビットカラー、大胆なデザインやシルエットで若々しさを表現、価格帯も従来のソニア・リキエルよりも安価で販売。ソニア・リキエル・アンファン(SONIA RYKIEL ENFANT)…子供服のブランド、上質な素材を利用、子供服でもエレガントを忘れない、オリジナル性のある子供服が特徴。リキエル・オム(RYKIEL HOMME)…紳士服フランド、主要のニット製品の他に、スーツなど全般、他に香水や小物などもある ■日本での活動 「ソニア・リキエル・ジャポン」日本での販売窓口総称、ソニア・リキエルの日本での販売権は、2003年1月、大手アパレルメーカー株式会社オンワード樫山が取得。17-18秋冬コレクションで輸入販売終了。ライセンスブランドのソニアリキエルコレクション(SONIA RYKIEL COLLECTION)は継続していく。過去には、フーセンウサギが子供服のSONIA RYKIEL ENFANTの製造を手掛けたり、アルビオンがSONIA RYKIEL COSMETICESの販売を取り扱うなどの協業が行われた。2007年5月渋谷区・代官山に、ソニア・リキエルショップリキエル・ウーマン(RYKIEL WOMAN)をオープンした。店舗面積は地下一階と地上一階を合わせて、90㎡の広さを誇り、新たに新ブランドリキエル・ウーマン(RYKIELWOMAN)、日本初の取扱となったスポーツラインリキエル・カルマ ボティ&ソウル(RYKIEL KARMA BODY&SOUL!)の、各商品が店舗の主力ラインになる。 ★ソニア・リキエル 注目コレクション: ・ソニア・リキエル 2018春夏プレタポルテコレクション | パリ ・2017春夏プレタポルテコレクション | パリ ・2016-17秋冬プレタポルテコレクション | パリ ・2016春夏プレタポルテコレクション | パリ ★ソニア・リキエル 注目記事: ・追悼:ソニア・リキエル。ニットをモダンに昇華したパイオニア。 ・ソニア・リキエルが「ル・コパン」の新作をポップアップショップで先行販売。 ・ソニア・リキエルのノエルコレクションが揃う、ポップアップショップが開催。 ・ソニア・リキエルのポップアップショップが伊勢丹新宿店にオープン! ★ソニア・リキエル 関連キーワード: ルイ・ヴィトン / ソニア バイ ソニア リキエル ★ソニア・リキエルに関連するサイト: ・VOGUEGIRL ・公式サイト