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プロが3 TIPSで解説! “イマドキ”なジェンダーフリーメイクを考える【VOGUE BEAUTY NEXT】

性別を問わずミニマルなアプローチで、最大限に自分自身の印象を格上げするのが、ジェンダーニュートラルメイク。ひと手間加えるだけで、表現の幅がグッと広がるメイク方法をヘア&メイクアップ・アーティストが、3 TIPSでレクチャーする。※2024年12月8日(日)に、Z世代とともにプロデュースする、新世代イベント「VOGUE BEAUTY NEXT」を開催。新しい美の価値観を発信するコンテンツが満載の特設サイトもチェックして。

TIP 1. 目もとに“影色”を宿して存在感を強調する

Photo: Gorunway.com

ジェンダーの垣根を越えた今、“誰もが”日常的にメイクを楽しむ時代に。メイクをしているのか、していないのか─その間を狙った、頑張りすぎないステルス仕上げが重要だ。今回お話を伺った小嶋克佳さんは、「まずは目もとに陰影をつけるところから。目の輪郭や、目もとの骨格が際立ちメリハリがつきます。ヴィヴィッドな色で彩らなくても、印象が変わりますよ」と話してくれた。具体的に、どのように目もとに陰影を宿すのがジェンダーニュートラルなアイメイクなのか? 「ブラックやディープブラウンのアイライナーで、まつ毛の間を“ドット”で埋めていきます。そうするとまつ毛が増えたような錯覚が生まれて、目のフレームがはっきりと、力強い眼差しに」。ブラウントーンのアイシャドウをシェーディングのように使うのもいいと小嶋さんは話してくれた。「ブラウントーンのアイシャドウを、目の際をはずしてアイホールに広く、薄くのばします。ナチュラルに陰影ができて、メイク感を強めずにアイメイクを仕上げることができ、目力も誕生。目の際にハイライトカラーをのせると、よりコントラストができるので好みで調整を。もし、物足りないと思ったら、下まぶたに細くアイシャドウをのせてみて」

〈左から順に〉ソフトなシェードが生まれる温かみのあるカラー。肌にのせるとさらっと変わるクリーム質感。グラムトーンカラーカスタード 04 ¥3,300/THREE まぶたに溶け込むように密着。右下のカラーがおすすめ。アイカラーレーション 23 ¥6,820/LUNASOL(カネボウ化粧品)

〈左から順に〉まつ毛の間も埋めやすい極細の筆。ハイパーシャープ ライナー R BK-1 ¥1,419/メイベリン ニューヨーク クリーミーなテクスチャーで影を仕込みやすく、ロングラスティング。カラーステイ マルチプレーヤー アイペンシル 402 ¥1,540/レブロン 適度な硬さとなめらかさを兼ね備えた1本。ミネラルスマッジアイライナー 04 ¥3,300/MiMC

TIP 2. 1本ずつ“、毛流れ”を意識して眉を整える

Photo: Gorunway.com

「1本足すor 減らす、毛流れを上向きにするor下向きにする。それだけで、シルエットや顔の印象までも変わる眉は、ジェンダーニュートラルメイクに欠かせない重要なパーツです」と小嶋さん。その眉の最適解とは? 「例えば、眉頭に1本、眉尻のスペースを1本ずつ描き足していくだけで、立体感が増します。また、毛流れをつくるだけでも整った状態に。メイクをしている感じを出したいわけではないけれど、何もしないのは違う。そんな絶妙な加減を目指すのがいいと思います。眉全体の密度を埋めすぎないことも大切」。どんなアイテムなら、その“絶妙さ”を叶えてくれるのだろうか。「眉頭や眉尻の1本を捉えるためには、とにかく“細い”アイブロウペンシルを使うこと。毛流れをつくるにはアイブロウマスカラで眉頭を下→上、眉尻を上→下に」。丁寧かつ細やかなテクニックこそが、洗練された仕上がりへの近道だ。

〈左から順に〉斜めにカットされた先端で、思い通りのシルエットがつくりやすい。汗や水にも強いウォータープルーフ処方で長時間維持。ボーイ ドゥ シャネル アイブロウ ペンシル 206 ¥6,050/シャネル カスタマーケア 毛足の長いブラシで、眉毛1本1本にムラなくクリアジェルを塗布可能。毛流れをホールドする。ツヤを抑えた軽やかなテクスチャーでモダンな雰囲気に。クリア アイブロウ ジェル ¥3,520/RMK 黄、赤、青からなる涙型の芯が、眉にも髪にもなじむ立体感のある眉を描く。テクニックなしで理想の眉に。ディエム クルール カラーブレンドアイブローペンシル リフィル ¥2,420・ホルダー ¥1,100/POLA トレンドのカラー眉を楽しむのも。眉毛自体が染まったかのような、ふわっとした美眉が手に入るアイブロウマスカラ。光を反射し、ソフトマットな眉に仕上がる。アイブロウ マスカラ 04 ¥3,300/ポール&ジョー ボーテ

TIP 3. 唇の内側に、にじんだような血色感を宿す

このメイク法は、化粧感を削いでいく作業が重要。だが、同じくらい大事なのが全体のバランス感だと小嶋さんは話す。眉、目もとに立体感や陰影をつけた分、唇には血色感を程よくプラスするのがいいのだそう。でも、ちょっとしたコツがある。「唇の輪郭をコンシーラーで曖昧にしてからリップで血色感を。その方が、素の唇っぽさが出てナチュラルに。リップは、唇の内側を指でタップするようにポンポンとのせて、じんわりと色がにじむくらいがベターです。しっかり縁取って塗るとメイク感が出すぎてしまうので注意を」。血色感=赤、ということではない。リップの色選びにも工夫が必要だ。「“赤み”を忍ばせたブラウンやテラコッタなど、肌なじみのいいカラーが、素の唇の延長線上でメイク感を演出できる色合いです。にじんだ感じを出すのが難しい場合は、ティントタイプのリップでお試しを」

〈左から順に〉肌にしなやかにのび広がりフィット。色ムラを均一に整えてヨレにくく、明るい印象に導くコンシーラー。クリーミー カバー コンシーラー #バニラ ¥3,960/HERA(アモーレパシフィックジャパン) スキンケア発想のとろけるようなつけ心地で、ルミナスマットな仕上がり。ブランドらしい三角形にデザインされた先端にも注目。ウェイトレス リップカラー スムース ナイロン B101 ¥6,930/プラダ ビューティ 上質なツヤを纏える心地よいルージュ。唇を魅力的に見せながらスキントーンになじむ色合いが絶品。ルージュ ディオール 240 ¥5,940/パルファン・クリスチャン・ディオール

〈左から順に〉濃密なツヤの膜が唇を包み込み、むっちりとしたリップが完成。透明感をキープしつつ、ヘルシーなテラコッタブラウンの色づきも美しい。モイスチャー グレイズ リップスティック 08 ¥5,830/SUQQU シアーな発色ながらワンストロークで唇をドレスアップ。ツヤめくのにさらりとベタつかず、使うほどに潤いのある唇へ。ラスターガラス リップスティック スウィーター シナモン ¥4,840/M・A・C

話を聞いたのは……
KATSUYOSHI KOJIMA
小嶋克佳。ヘア&メイクアップ・アーティスト。2016年よりキャリアをスタートさせ、雑誌や広告等、幅広く活躍中。ファッション、ムード、トレンドを唯一無二のバランス感覚で見極めてヘア&メイクに落とし込む。その仕上がりには多くのファンが。

問い合わせ先/RMK DIVISION 0120-988-271
アモーレパシフィックジャパン 0120-929-744
エムアイエムシー 03-6455-5165
カネボウ化粧品 0120-518-520
シャネル カスタマーケア 0120-525-519
SUQQU 0120-988-761
THREE 0120-898-003
パルファン・クリスチャン・ディオール 03-3239-0618
プラダ ビューティ 03-6911-8440
ポーラお客さま相談室 0120-117-111
ポール&ジョー ボーテ 0120-766-996
M・A・C 0570-003-770
メイベリン ニューヨーク お客様相談室 03-6911-8585
レブロン 0120-803-117

Photos(Products): Shinsuke Kojima, Daigo Nagao Text: Mariko Urayasu Editor: Risa Yamaguchi