先日、米『GQ』誌で「2024年を代表する男性」に選ばれたジュード・ロウ。チャーミングでセクシー、ハンサムという男性を称賛するときの形容詞がすべて当てはまりそうな彼は、現在51歳。1999年の映画『リプリー』で演じたゴージャスな青年の印象は変わらないままだ。しかし自身は、50歳になったとき、映画『Firebrand(原題)』で演じたヘンリーと同い年だと気づいてショックを受けたという。
「50歳になるというのは、自分がどんな人間として生きて来たか、どんな人間になると思っていたのかを振り返ってしまうことを止められない感覚がある」とコメント。英『Daily Mail』紙では、「20代のときにはハンサムな役を演じるのに抵抗があったけど、今や垂れ下がって髪も薄くなって、あのときにもっとやっておけばよかったと思うよ」との自虐ジョークも。
とは言え、こんな冗談を飛ばせるのは余裕がある証拠。満ち足りたキャリアと私生活は、2019年に結婚した、行動心理学者のフィリッパ・コーンのおかげだとジュード。出演する作品選びも、フィリッパによる影響が大きいという。
「彼女は心理学者だから、僕たちはすごく健康的な関係性を楽しんでいる。お互いの感じていることをたくさん話すんだ。僕たちの友人たちや家族たちとの関係性についてね。彼女はそのすべてに対して、素晴らしい見解を持っている。中年って、内省をスタートすべき時期だと思う。自分はどんなパターンに陥りやすいか。どんな人間関係を持っているのか。どうしてそういう人間関係になっているのか。それについて彼らはどう感じているのか」
年を経て、さらに内面が豊かになったことが、外見の渋みにも表れているのかもしれない。「フィルと出会って恋に落ちたことは、僕の人生に多大な影響を与えている。僕は今までこんな幸せを感じたことはなかった。こんなにサポートされていると感じたこともなかった。家では驚くくらいに安全で守られていると感じている」と語り、現在“癒し”を感じながら生活していることが伺える。フィリッパとの間にはふたり、前妻のサディ・フロストとの間には3人、歌手のキャサリン・ハーディングとの間にもひとりずつ子どもがいて、7人の父親である彼。家庭に落ち着いた今は、とっても幸せそう。
そしてもうひとり、英国ハンサムを代表する俳優である、ヒュー・グラントも、64歳の現在、家庭を持ったことで俳優としての深みが出たと、ポッドキャスト番組『SmartLess』で語っている。「私は乾いた、中年のゴルフ中毒のイギリス人でした。それが子どもを持ったことで突然心を持ち始め、より多くの心の襞(ひだ)のようなものを持つようになったのです」
ヒューと言えば若い頃はロマコメ映画への出演が目立っていたけれど、今では「ロマコメをやるには歳を撮りすぎて醜くなりすぎて、最近ではロマコメへの出演オファーはない。でもその代わりにオファーされる最近の役を気に入っています」とのこと。
ジュードも子沢山だけど、ヒューにも5人の子どもがいて、最年少はまだ6歳。プロデューサーのアンナ・エバースタインとの間に3人、ティングラン・ホンとはふたりの子を設けている。彼らの枯れないフェロモンは、エネルギッシュな生命力から溢れ出しているものなのかも。ジュードもヒューも、シワがあろうが髪が薄くなろうが、セクシーで魅力的。もちろん若い頃ハンサムだったからこそ容姿の衰えを気にすることもあるだろうけれど。
そんなことが吹き飛ぶくらいに今の生活や自分の人生が気に入っていれば、彼らのように年相応の落ち着きや風格が出て、素敵なダンディ中年になれるのかなあと、思った次第。
Text: Moyuru Sakai Editor: Toru Mitani
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