57歳のニコール・キッドマンが28歳のハリス・ディキンソンとフェティッシュなセックスシーンを演じる映画『ベイビーガール』が話題になっている。この作品でニコールは完璧なキャリアと結婚生活を送るが性的に満たされないCEO、ロミーが若いインターンと危険な不倫関係に堕ちて行くさまを演じている。
どうやら20歳以上年下の男性と50代の女性が恋に落ちる映画がトレンドのようで、グウィネス・パルトロウ(52歳)も現在撮影中の映画『Marty Supreme(原題)』で、ティモシー・シャラメ(28歳)とのキスシーンを披露して世間を驚かせた。どちらも28歳の俳優が相手というのは、何か理由があるのだろうか。恐らく、30代だとインパクトが足りないしニコールやグウィネスのように美しい50代ならばあり得そうだから、あえての20代で「そんな若者と……?♡」と思わせる効果を狙っているのだろうな。
これは日本でもF3層と呼ばれる現在50代以上の女性たちがTVの視聴者のメインターゲットになるにつれて、アラフォー以上の女優と年下の男性との恋愛ドラマが増えたのと、同じ現象なのかしら。しかし果たして、アラフォー・アラフィフの女性たちが本当にそんなものが観たいと思っているのかどうかは疑問だ。私なら、同世代同士の熟年恋愛の方が見たい。『最後から2番目の恋』の小泉今日子と中井貴一のような。
そんなわけで、一見、女性のファンタジーや話題喚起のための設定に思えるけれど、実はアメリカでは、というかN.Y.でだけの話かもしれないけれど、これくらいの年齢差の恋愛やカップルって増えているのだと聞く。数年前に『セックス・アンド・ザ・シティ』の続編小説『25年後のセックス・アンド・ザ・シティ』に50代女性が20代くらいの若い男性と付き合うケースが多いと書かれていたので、N.Y.在住の知人に尋ねたら、「ほんとだよ」と言われたのだ。バイタリティとお金がある年上女性と年下の男性というのは、相性がいいらしい。
世の中、ジェンダーレスだと言うわりには年齢差別は根強くて、特に女性が年上の年齢差カップルにも厳しいけれど。誰もが世間体に縛られず自由な心で恋するならば(そして子どもを持つことさえ考えなければ)、本来相手の年齢なんて関係ないんだよなあと、しみじみ思う。もし別れたとしたって、それは年齢差のせいじゃないんじゃない? 同年代同士だって上手く行かないことは多々あるんだもの。私の知り合いでも、四十代半ばにして22歳の男性と結婚して出産した女性がいるけれど、数年経つ今も幸せそうだ。
ただ、いろんなカップルを取材してきて言えるのは、「年齢なんて気にしない」っていうのは、あくまでも年下側のセリフ。年下サイドが年齢差を気にしないくらい年上を好きになって初めて年齢差カップルが成り立つ。だから付き合うなら年下からのアプローチが必要だというのは、恋愛コラムニストでもある私からのアドバイス。
Text: Moyuru Sakai Editor: Toru Mitani
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