ゴールデン・グローブ賞のすべて / Golden Globe Awards
◆ゴールデン・グローブ賞2025ノミネート ◆ゴールデン・グローブ賞とは。アメリカ合衆国の映画とテレビドラマに与えられる賞のことをいい、ハリウッド外国人映画記者協会の会員の投票で選出されることになっている。これはアカデミー賞を見据えてその前哨戦とも目されている。ゴールデン・グローブ賞は1944年から開催され1956年からはテレビドラマも対象として加わることになった。 ◆ゴールデン・グローブ賞の主催者。1944年からハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)が例年1月に開催し、HFPAの会員の投票で選出されてきた。だが2020年の授賞式直前に87名のジャーナリスト会員のうち、黒人の会員が1人もいないことを報じられ、批判を浴びた。これを受け、HFPAは会員を最低100名に増やし、少なくとも13人は黒人会員にすると声明で発表。毎年、ゴールデン・グローブ賞の授賞式をテレビ中継してきたNBCは多様性の欠陥を理由に2022年度の放送を取りやめ。HFPAは2023年に解散し、2024年からゴールデン・グローブ財団(Golden Globe Foundation)主催・CBS放送という形で再スタートをきった。 ◆ゴールデン・グローブ賞の特徴。ゴールデン・グローブ賞は部門から見ると映画部門では作品賞ドラマ部門、主演女優賞ドラマ部門、主演男優賞ドラマ部門、作品賞ミュージカル・コメディ部門、主演女優賞ミュージカル・コメディ部門、主演男優賞ミュージカル・コメディ部門、外国語映画賞、助演女優賞、助演男優賞、監督賞、脚本賞、作曲賞、主題歌賞、アニメ映画賞、Cecil・ B・DeMille賞があり1月1日から12月31日までにロサンゼルス地域で公開された映画が対象となっている。テレビドラマ部門では作品賞ドラマ部門、女優賞ドラマ部門、男優賞ドラマ部門、作品賞ミュージカル・コメディ部門、女優賞ミュージカル・コメディ部門、男優賞ミュージカル・コメディ部門、作品賞ミニシリーズ・テレビ映画部門、女優賞ミニシリーズ・テレビ映画部門、男優賞ミニシリーズ・テレビ映画部門、助演女優賞シリーズ・ミニシリーズ・テレビ映画部門、助演男優賞シリーズ・ミニシリーズ・テレビ映画部門があって1月1日から12月31日までに放送されるか配信された番組を対象としていてかつ放送はプライムタイムの番組に限るとされている。1950年から1979年までは世界で最も好かれた女優 Henrietta賞や、同年間世界で最も好かれた男優 Henrietta賞というものが設けられていたこともあったが現在では廃止されている。ゴールデン・グローブ賞の特徴としては円卓を囲んだ宴会形式で行われるところにある。出席者はそこで食事や会話を楽しみながら司会者の言葉や受賞者のスピーチを聞くことになる。座っていなければならないアカデミー賞とは違って結婚披露宴のような雰囲気で行われる。そして他の映画賞のような美術や衣装、VFXといった技術賞は存在しない。脚本家と監督、作曲家は参加しあとは俳優ばかりという顔ぶれになる。 ◆ゴールデン・グローブ賞の歴史。ゴールデン・グローブ賞は歴史から見るとハリウッド外国人映画記者協会Hollywood Foreign Press Association略してHFPAの会員が選考を行い、ロサンゼルスを拠点として世界で活躍する一流ジャーナリストが集い宗教・人種の差別のない集団を目指して1943年にHollywood Foreign Correspondents Association略してHFCAが始めたもの。1950年にこの組織内で意見の相違による分裂が起こりその後名前も新たに現在のHFPAになり、スタート以来毎年1月に授賞式が行われることになっている。アカデミー賞授賞式が2月か3月に行われることもあって、ゴールデン・グローブ賞は前哨戦として注目度が高い。黄金の像が授与されるようになったのは1946年の第3回授賞式からで、第10回からは作品賞、主演女優賞、主演男優賞の3部門におけるドラマ・コメディ・ミュージカルの分類もされることになり、第14回からはテレビ番組に対する表彰も加わった。1944年映画のドラマ部門では『聖処女』で主演女優賞ではジェニファー・ジョーンズが主演男優賞ではポール・ルーカスが受賞している。過去日本に関係した主だったものでは1957年に京マチ子がミュージカル・コメディ部門の主演女優賞にノミネートされ、1981年には島田陽子がテレビドラマの将軍で女優賞を受賞している。2007年には渡辺謙など多数の日本人俳優が出演した『硫黄島からの手紙』が外国語映画賞を受賞し、菊地凛子は『バベル』で助演女優賞にノミネートされている。